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宮部みゆき 「あかんべえ」 [本]

久し振りの宮部みゆきさんです。
宮部さんの時代小説を見つけて、図書館の本が切れた時に読もうと買っておきました。

あかんべえ〈上〉 

 

 

 

 

あかんべえ〈下〉 

 

 

 

 

上下巻になっていますが、読み出すとあっという間です。宮部さんの作品はいつもあっという間です。
特に宮部さんの時代小説は、高く評価しています。藤沢周平さん、平岩弓枝さんに次ぐ作家だと思います。

この「あかんべい」は、弁当屋の七兵衛から独立した父っさんがいわくある場所に、念願の料理屋へ店を出します。
主人公は「おりんちゃん」です。
病から高熱を出し生死をさまよい、三途の川まで行っちゃいます。帰ってきますが、お化けさんが見えるようになっちゃいます。

友達になる、お化けさんは、お梅、玄之介、笑い坊、おみつ、おどろ髪の五人(?)です。
最初は、かたくななお化けさんも次第におりんちゃんによってほぐされます。
おりんちゃん、おませ、生意気、可愛い、優しい、子です。

すっごくいい表現があります。
『おたかは思い出したように、また一滴だけ涙をこぼした。その涙は今までのそれと色が違うように、おりんには見えた。』
おたかは、悪事を働いたのを腹に貯めていたのですが、全部話をして泣き崩れた時のシーンです。

また『おりんの心に光が溢れた。こんなふうに亡者を見るのは、悪くない。全然、悪くない。』
もうこれは宮部さんの世界です。人の心の機微を描かせたらぴか一ですね。それが時代小説によく出てます。

いろんな騒ぎが起こります。そして最初からの謎が解かれていきます。
最後には、お化けさんとお別れしますが、後味はとってもいいです。

この作品の最後におりんちやんはとってもいい気分で一言いって終わります。
その言葉ですか?
昨日の私のエントリーの最後の一言です。ウフフよく考えてますねぇ。(自画自賛です)


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