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五十嵐貴久 「2005年のロケットボーイズ」 [本]

このところ本のエントリーが途絶えていました。本は読んでいるのですが...
この作品何気なく図書館で見つけました。
五十嵐貴久さんの作品が結構並んでいて、人気作家なのかなぁと。

2005年のロケットボーイズ 

 

 

 


読み始めたら面白いのなんのって、面白い。



近未来(2035年頃)、日本人初の月面着陸のロケット発射が近づく時に打ち上げチームの主人公が、高校生の時代を回想します。
高校時代に人工衛星を打ち上げるまでの話です。いろんな仲間が集まってきます。
作者自身も「青春小説」と言ってます。
とにかく会話、主人公の思い、ストーリー、まさに青春です。
ストーリーのテンポのよさユーモアもう楽しい。
でもこれって男の子の本かなぁ。ちょっと理系の話しだし、でも女の子でも楽しめる。

ネタばれにはならないと思いますので、ちょっと面白いところを。『 』内が本文。
(前後の脈絡はありません。雰囲気だけでも味わってください)

『「ぼくはずっと傍観者だったからね。」つぶやくような声が聞こえて来た。「その方が楽だし、カッコいい。そうだろ?だけど、どこかで一度ぐらい当事者になってみたいって思ってたんだな。自分でもわかんなかったけど」

醒めた友達ものめり込んでいきます。

『おれの人生なんてこんなもんだ。いつだって大事なところで必ず大きな失敗をする。受験もそうだし、恋愛だってそうだった。全部そうだ。』
主人公めげちゃいます。青春!

『今は無理かもしんないよ。それはそうだと思う。だったら、今じゃなくたっていいじゃない。ねえ、五年続けてみたらどうなの?五年でも無理だったら、じゃあ十年は?それでも無理?』
唯一の女の子の登場人物(あとオフクロさんも出てくるけど)、主人公の元彼女、また惹かれてしまいます。
でもサバサバとしたいい子に描かれてます。

『人間驚くとコントのようなことになる。おれの口と鼻から同時に麺が噴き出てきた。』
カップ麺を食べているところに驚くべき知らせが届きます。コントです。

『「行け!」おれが怒鳴るのと同時に全員が叫んだ。飛べ!頼む!なんとかしろ!』
クライマックスの近くです。みんなの思いが一つに。

『バカねえ、大先生。何の役にも立たないことを頑張ったから、ステキなんじゃないの。役に立つことや立派なことはね、そんなことは誰でもできるの。下らないこと、つまらないことに一生懸命になるから偉いんじゃないの』
と主人公のオフクロさんが言います。若者に向かって。

こういう話がポンポンと出てきます。楽しい。

ん~共感、オレって今、「青春真っ只中」かも....青春dalandです。

この作家には「1985年の奇跡」なんていう青春小説もあるようです。読んでみよっと。
この作家、ホラーサスペンス出身みたい。作品はいろいろ映像化されているようです。
ウィキペディアでは、 こちら です。

 


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