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岡嶋二人 「クラインの壷」 [本]

初めての岡嶋二人さんです。

クラインの壺 





 


私の読んだ本は図書館の古い本で表紙が違います。
aliceさんの紹介です。まずこちらからご覧下さい。私もこのエントリーを見て読んでみました。
(でもこれを見て頂くと私のエントリーは、どうでも良くなってしまうので心配です...)

共作ってどうゆう風に書くのでしょうね。
ウィキペディアを見ると、このクラインの壷が最後だとか(ほとんどが井上夢人さんが書いたとか)
コンビ解消した後、徳山さんはどうしたんでしょうね。

ゲーム、普通の機器ではありません、自分自身がゲームの中に入っちゃう。
この設定の奇抜さがとっても面白い。
主人公上杉の支えとなる女性達、梨沙と七美が出てきますが、同時には出てこない。なぜ?
ゲームに入っていると、技術者、百瀬の声が聞こえてくる「早く戻れ」とどういう意味なんでしょう。

ゲームの中なのか、外(現実)なのかわからなくなる。
結末も結局、わけの分からないまま終わる。
いい意味で、すご~く後味の悪い作品。(これがこの作品の凄さかと)

最近、岡嶋二人さんが人気です。
aliceさんも「99%の誘拐」をエントリーしています。
いつも楽しくミステリを紹介していただいている、はまちさんも岡嶋二人さんを紹介しています。「焦茶色のパステル」、「99%の誘拐」など他にもエントリーあります。
このお二人のエントリーを読むと私のエントリーが、いかに空っぽかわかります。まぁ諦めてます。
でもいいミステリをご紹介できればいいんてす。


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我孫子武丸 「8の殺人」 [本]

今日は、全国的に夏! でした。(この異常気象、地球がちょっと心配です)
ビアガーデンがオープンしたとこもあるようです。(ヤッホー、うれしぃ)

やはり娘の元部屋に転がっていた、我孫子武丸さんの「8の殺人」、これってデビュー作のようです。
我孫子武丸さんのデビュー作、興味ありますね。
ユーモアミステリでとっても楽しい作品です。

8の殺人  

 

 

 

「8の殺人」の8は、8の形をした館で起きる殺人事件の話です。
何回も館の図面が出てきます。これでとっても分かりやすい。
二人の殺人事件が起こります。密室もでてきます。(この密室変わってます。蜜室での殺人ではありません...)

主役は、速水恭三(警部補)、慎二(弟、喫茶店のマスター)、いちお(妹、大学生)の三兄弟。
あっそうもう一人、恭三の部下の木下、体を張って捜査します。もう体ぼろぼろ(かわいそう)
最後結局は、慎二が謎解きをします。
恐いミステリもいいけど、こういうユーモアミステリも楽しく一気に読んでしまいます。
ちょっと面白いところ引用します。ストーリーには関係ないのでいいですよね。(《 》内が引用部分です)

恭三は鋭くガンを飛ばした。
犬はおっ、と驚いたようだった。今まで人間にガンをつけられたことはなかったに違いない。
こういうことには、恭三は強いのです。

恭三は、作品中の美人でかつ虚弱なヒロインに一目惚れします。ヒロインをかばいます。
いちおは諦めたように両手を上げて、「いいわよ、いいわよ。美人は人殺しなんかしないのよね。嘘もつかないし、おならもしない。そういうことにしときましょ」と、いじけた振りをしてみせた。 
妹のいちお優しいですね。

もう笑っちゃいます。さらにちょっと長いんですけど
立ち上がり、部屋を出る時の雪絵の眼差しが、印象的だった。
あなただけが頼りです。
そう言っているのが痛いほどよく分かった。
それを見て、恭三ははっきりと、自分が恋に落ちたのを知った。
小学校三年生の時から数えて、ちょうど五十回目の恋であった。
これまでの四十九回の失恋は、すべて彼女に出会うためのものだったのだ。
五十、という数字に彼は運命的なものを感じた。
今度こそ、うまく行くような予感がした。
しかしその時、はずれ続けた四十九回の予感のことは、きれいさっぱり忘れていた。

(下線は、私です。ちょっと引用しすぎたかなぁ。とってもいいでしょ。ゴメンナサイ)

粋ですねぇ。楽しいですねぇ。でも私にはちょっと胸にきゅんときます。
さて恭三の恋はいかなる結末に。

作品の後に島田荘司さんが、「本格ミステリー宣言」という一文を書いています。
綾辻さん、歌野さん、法月さんに次ぐ才能のある作家と言ってます。
そしてそれに次ぐのが、折原一さん、斉藤肇さん、岩崎正吾さん、山崎純さん、有栖川有栖さんだと。
ここらへんになると、有栖川さんしか知りません。(助けて~)
でもなぁ。ずいぶん前にエントリーした、鮎川哲也さんの綾辻さんのときの激励文の方が全然迫力があります。
(島田さんの作品、どうもいい印象がないせいですね。たぶん)
我孫子武丸さんの作品のユーモアの部分しかまだ知りませんが、お薦めです。


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森博嗣 「すべてがFになる」 [本]

第一次の連休はお天気も良く、みなさんお出かけでしょうね。
私は自宅待機(家でゴロゴロ)です。まぁミステリでも。

森博嗣さんは、ミステリーランドで「探偵伯爵と僕」を読みましたが、今回の作品が、デビュー作なんですね。

すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER 








娘の部屋に森博嗣さんの文庫がゴロゴロしていますので、ちょっと拝借。(結構ありそうです。読んだらブック・オフに持って行っちゃおっと!)
森博嗣さんの、現職が某国立大学の助教授で工学博士だとか。異色ですよね。
解説にも「理系ミステリ」と書いてあります。
犀川創平(なぜか同じく大学の助教授)、西之園萌絵(大学1年生)、萌絵ちゃんのお父上が犀川助教授の先生だったという設定です。
孤島での殺人事件に犀川助教授、萌絵ちゃんが巻き込まれ謎解きときします。
犀川助教授だけがメインではなく萌絵ちゃんも鋭い推理をします。五分五分といったところです。
ありがちですが、殺人人が起きると外部との連絡が取れなくなります。
孤島での事件といっても、島にある旧家でのどろどろした殺人事件ではありません。最先端の技術の研究所が舞台です。
天才プログラマ真賀田四季が主人公です。最後まで絡んできます。


森博嗣さんの文章には全く無駄がないんです。ちょっと一言を見逃すとストーリーから外れてわからなくなります。
これが凄い緊張感を強いられます。そしてスピード感もあります。
でもめちゃくちゃ固いというわけでなく、犀川助教授と萌絵ちゃんの会話にもほのぼのとしたところもあります。
でも難しい理系の専門用語が出てきます、ここは読み飛ばすしかないですね。

トリックは、よく練られてます。「えっ」と言わせます。
このシリーズ全部で10作品あるそうですが、続けて読むと疲れてしまいそう。
続けてではなく少しづずつ読むのがいいのかと。
でも異色の作品で楽しめました。ミステリって本当に幅広いですね。

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山口雅也 「ステーションの奥の奥」 [本]

私の好きな、かつて子どもだったあなたと少年少女のための「ミステリーランド」シリーズです。
山口雅也さんの作品は、3月7日にエントリーした、「play」が初めてでした。
しかし「play」は短編集でしたので、まだ本当のところはわかりません。
今回のミステリーランドの山口雅也さん、とっても面白かった。
かつて子どもだった私と、少年少女、共に楽しめます。特に男の子にとっては面白いかも。
ミステリーランドの中でもいい作品だと思います。

ステーションの奥の奥 

 

 

 



小学校6年生の陽太君が主人公です。そして夜之介叔父さん、途中から陽太君のガールフレンドが謎解きに参加します。
陽太君は、宿題の作文で吸血鬼になりたいなんて書いちゃいます。
ここから物語が進みます。
夏休みの自由研究で、大改修されてしまう東京駅を取り上げることにしました。
叔父さんと東京駅のステーションホテルに泊まって取材することになります。
ここが今回の作品の舞台です。
東京駅の知られざる場所を探索します。(叔父さんの友達が東京駅に勤めていて案内してもらいます)
ここら辺、本当? と思わせます。
でも最後に作者がコメントで「本書のそれは、作者の想像力による産物で...」と書いています。
吸血鬼の話が出ましたが、ドラキュラについてもいかにも存在していたかのように説明しています。
ドラキュラには、「鬼族」と「亜人族」がいること、すなわち人間を襲うか、共生するかの2種類のドラキュラがいること。
そして過去の歴史なんかも説明し、いかにも実在したかのように語ります。

ストーリーは、東京駅で、ホテルでと立て続けに2人が殺されます。謎、謎が示されます。

話の途中で、叔父さんが陽太君に恋愛について語ります。
「恋愛に《後悔》などという言葉はあり得ない。相手を好きになったあと、自分にとって辛い、相手の事実や実体を知ったとしても、なお愛するという覚悟-そういうのを本当の恋愛と言うんじゃないか。」なんて説明しますが、わかるかなぁ陽太君。

途中で、叔父さんが事件に巻き込まれてしまいます。話が急展開します。
ここから少しホラーの味付けが...
バラエティに富んでいて楽しませてくれます。

謎が明らかになっていきますが、大好きな叔父さんと別れることになります。
叔父さんが最後に「叔父さんが一つだけ言い残しておきたいことは、ともかく嫌というほどたくさん本を読めということだ。...」
これが、山口雅也さんの言いたいことじゃないのかなぁ。

あとがきにあたる「わたしが子どもだったころ」で山口さんは「江戸川乱歩の「暗黒星」とエラリー・クイーン、これらの二冊が今に至る私の途を決定したと言っていい。子供のころに出会った本が、容易に、人間一人の運命を変えてしまうのだ。」とも言ってます。

本当にミステリが好きなのですね。よく伝わってきます。
私も子供のときにこんな作品に出会っていたら、もっと早く本を読み始めていたでしょうね。
山口雅也さんの長編読まないといけません。


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宮部みゆき 「あかんべえ」 [本]

久し振りの宮部みゆきさんです。
宮部さんの時代小説を見つけて、図書館の本が切れた時に読もうと買っておきました。

あかんべえ〈上〉 

 

 

 

 

あかんべえ〈下〉 

 

 

 

 

上下巻になっていますが、読み出すとあっという間です。宮部さんの作品はいつもあっという間です。
特に宮部さんの時代小説は、高く評価しています。藤沢周平さん、平岩弓枝さんに次ぐ作家だと思います。

この「あかんべい」は、弁当屋の七兵衛から独立した父っさんがいわくある場所に、念願の料理屋へ店を出します。
主人公は「おりんちゃん」です。
病から高熱を出し生死をさまよい、三途の川まで行っちゃいます。帰ってきますが、お化けさんが見えるようになっちゃいます。

友達になる、お化けさんは、お梅、玄之介、笑い坊、おみつ、おどろ髪の五人(?)です。
最初は、かたくななお化けさんも次第におりんちゃんによってほぐされます。
おりんちゃん、おませ、生意気、可愛い、優しい、子です。

すっごくいい表現があります。
『おたかは思い出したように、また一滴だけ涙をこぼした。その涙は今までのそれと色が違うように、おりんには見えた。』
おたかは、悪事を働いたのを腹に貯めていたのですが、全部話をして泣き崩れた時のシーンです。

また『おりんの心に光が溢れた。こんなふうに亡者を見るのは、悪くない。全然、悪くない。』
もうこれは宮部さんの世界です。人の心の機微を描かせたらぴか一ですね。それが時代小説によく出てます。

いろんな騒ぎが起こります。そして最初からの謎が解かれていきます。
最後には、お化けさんとお別れしますが、後味はとってもいいです。

この作品の最後におりんちやんはとってもいい気分で一言いって終わります。
その言葉ですか?
昨日の私のエントリーの最後の一言です。ウフフよく考えてますねぇ。(自画自賛です)


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島田荘司 「透明人間の納屋」 [本]

私の好きなミステリーランドシリーズの島田荘司さん。
このシリーズを書いている作家のの中では、先輩格の作家ですね。
島田荘司さんあんまり読んでないなぁ。あまり記憶に残ってません。
でも人気作家ですよね。図書館にも沢山あります。

透明人間の納屋 








期待していた作品でしたが...ん~期待が大きかっただけにちょっと。
現在の私、少年だった頃の私、少年だった頃の私からの回想で始まります。
後半になって現在の私が登場します。
透明人間が登場します。殺人事件が起こります。
ストーリーも分かりやすくしています。

謎解きはあっけなく、これ子供楽しめないなぁ、きっと。(私はこの後半の展開、面白く読みましたが)
確かに子どもを意識しています。子どもが興味を持つような知識をどんどん出してきます。
でも、ちょっと表現が大人向き(ちょっとジジくさいですが)であったり、こりゃわなんないなぁという言葉が出てきます。
これってミステリーなのかしらん? といった感じがどうしてもしてしまいます。

と言いつつ結構楽しんだりして。このミステリーランドシリーズは面白いですね、本当に子供向けに書ける人、どうしても大人向けになっちゃう人、両方を楽しませる人、がいます。。
今回の島田荘司は、どうしても大人向けになっちゃう人でした。

いつもミステリを楽しく紹介していただいているaliceさんのブログから、1月30日のエントリーをご紹介します。(二つ目のエントリーです)
>誰のために書いたのかしらん?
この一言がこの作品を、言い尽くしているのかもしれません。

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依井貴裕 「肖像画(ポートレート)」 [本]

なかなか本が進みません。電車の中でも寝ちゃってます。(春眠暁を覚えずデス)
今日の本は、依井貴裕さんの 「肖像画(ポートレート)」です。
以前、「記念樹(メモリアル・トゥリー)」を読んだことがあります。なにか不思議な印象を受けた記憶があります。



設定は、三姉妹の別荘に色々な人々が集まってきます。探偵役の多根井理、友人の富岡秀之と別荘で知り合う小野慧子の三人が謎解きをしていきます。
この三人は姉妹の一人がミステリ作家でその縁で別荘でのパーティに参加することになりました。
その他は姉妹の恋人等が出てきます。冒頭に姉妹の継母の独り言が出てきますが、これは...
孤立した場所での殺人、ありがちな設定ですね。

さてこの三姉妹、片倉初音、弥冬、結花(同じ名前の猫も登場します)が、残酷な方法で順番に殺されていきます。そこで密室、アリバイがあって混乱します。
一番下に史織という妹がいましたが、過去に事故で亡くなってます。その事故にも隠されたものがあります。
題名の肖像画もポイントです。

最終章まで来たとこで、依井貴裕さんから「読者への挑戦」が出てきます。
「ここで物語を敢えて中断し、読者への挑戦を挿入します。
        中略 
 では、論理的推測と心理的観察によって、犯人を考えてみてください。御検討を祈ります。」

と言ってますが、分かる訳ないじゃん。

犯人は意外な人間です。しかし連続殺人の理由がちょっと薄いんですよね。
最後になって犯人は、誰の意思にによる殺人なのか気がつきます。

この作品は、好き嫌いが分かれますね。あまりにもマニアックに書き込んでいるため力が入りすぎている気もします。でも私は面白いかも。
依井さんの作品、後は「夜想曲(ノクターン)」、「歳時記(ダイヤリー)」なんていう洒落たタイトルのものがあるようです。
 


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有栖川有栖 「海のある奈良に死す」 [本]

火村英生シリーズの作品です。あとがきにも書いてありますが、初めての連載小説で、専業作家になって初めて書いた作品だとか。

海のある奈良に死す 

 

 





この作品、ポイントはまず
①「海のある奈良」ってどこのこと?
②人魚
③凶器となる毒入りウイスキーの動き
でしょうかね。

有栖川の作品は何作か読みましたが、この作品非常に読みやすい。
登場人物の動きが、はっきりとわかりやすく書いてあります。
私は本を読むのが、電車の中やお茶しているときがほとんどなので、細切れになってしまいます。
それでも話がよく見えます。構成がよく出来ているのかしらん。
まぁそれほど複雑に絡み合っているようなストーリーではありませんが、最後の謎解きなんか結構面白いく、あっと言わせます。
それに本当によく取材してあり、時間かけてますね。(連載ものなのに)
通常、火村&有栖川ですと有栖川は的外れな推理ばかりして火村に違うといわれてしまいますが、今回は結構話の中心になってます。(最後の謎解きは火村ですが)

この作品の解説は、なんと我孫子武丸です。これがまたおもしろく解説というより、立派な付録になって読ませます。
「二人のアリス」というタイトルで、「学生アリス」、「作家アリス」について説明してくれています。
この二つの小説世界は単純ではないと。
この二つの小説世界は、互いが互いを書いているという、エッシャーのあの有名な絵の状態であるらしいのだ。と言ってます。

先日、エントリーした「エツシャーのだまし絵」を引き合いに出してます。偶然ですが嬉しいですね。そういえば「手が手を描いていて、その手が最初の手を書いている」という「ありえない」作品がありました。

そして、ペンネームと主要登場人物が同じだというのは、危険(問題)だと。
「はっきりいってやばい」
これ以上は、立ち読みでどうぞ...
このやばいことで法月綸太郎、島田荘司、二階堂黎人、さらに綾辻行人まで引き合いに出してます。
大先輩の島田荘司をぼろくそに、法月綸太郎いたっては、バッサリと。(でも仲間なんですね)
二階堂黎人は、読んだことありません、どんな作家なんでしょうね。
結局、有栖川有栖、二階堂黎人を評価してます。(解説ですからね)

他にプロットやトリックよりもロジックを重視するのが、有栖川作品の特徴と書いてます。(難しいなぁ)
我孫子武丸の作品は、人形シリーズは、面白くて全部読んだんですが、本当はメチャ恐いホラーも書いているとか。
どうも作品の話より解説の方で盛り上がってしまいました。

有栖川有栖が、あとがきの最後で「それからそれから読者の皆様、ありがとうございました。また、別の作品でお目にかかれますように。」 こういうのいいなぁ。


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山口雅也 「play」 [本]

 だいぶ以前のエントリーですが、故 鮎川哲也大先生が推薦していた山口雅也です。
(昨年9月10日のエントリーは、こちら

何回か図書館から借りてきて、読みきれずに返却していました。「play」という作品です。
やっと読めました。でも山口雅也の初めて読む作品としては間違えちゃったみたい。

PLAY  プレイ 

 






短編集です。これ読んで結構面白かったのですが、これが本当の山口雅也かどうか?
四つの短編から出来ています。
目次です、
・ぬいのファミリー・・・・・・・・・・ぬいぐるみ
・蛇と梯子・・・・・・・・・・・・・・・・ボード・ゲーム
・黄昏時に鬼たちは・・・・・・・・隠れ鬼
・ゲームの終り/始まり・・・・テレビ・ゲーム
点線の後の言葉がまさに内容を表しています。

感じたこと(点線の後の言葉で言いますね)
・ぬいぐるみ→これってホラー?
・ボード・ゲーム→これは面白い。どっかで見た風景(既視感と言うのだそうです)
・隠れ鬼→意外性。最後に「えっ」と言わせます。
・テレビ・ゲーム→現実と仮想の世界の混ざり合い。

最初は、え~と思いましたが、結構面白く読んでしまいました。
よく考えられたアイデアが面白い!
でもやはりミステリを読まないと失礼ですよね。


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綾辻行人 「びっくり館の殺人」 [本]

やっと、図書館で見つけました。
以前から好きな講談社のミステリーランドシリーズです。
今回は、綾辻行人の「びっくり館の殺人」。

びっくり館の殺人 









綾辻行人もあとがきで、「シリーズの正統な第八作です」といってます。」(館シリーズの)
あとがきから少し引用させてもらいます。

あとがき
○最初に-「少年少女」のみなさんへ
前略
『びっくり館の殺人』、いかがでしたか?
読みおえて、もしもあなたが少しでも、「こういう本っておもしろいな。」と思ってくれたなら-。
中略
むかし『びっくり館の殺人』を読んだ時のことを思い出してくださいね。
と、そんな願いをささやかに抱きつつ-。
○次に-「かつて子どもだった」みなさんへ
前略
とはいえ、あくまでもまず「ミステリーランド」の一冊として発表するわけですから、「館」シリーズの存在など知らない年少の読者にも楽しんでもらえるよう、工夫をこらして書いたつもりです。
これまで「館」を読んだことないという方も、ご安心を。
他作品のネタをストレートにばらしたりはしていませんので。
-にしても。
今回はとにかく、タイトルからして『びっくり館』です。
はたして「かつて子どもだった」あなたが、これを読んで多少なりとも「びっくり」してくださるかどうか。-著者としてはやはり、いつものようにおずおずと作品を差し出すしかないようです。
(引用終り)

はい!「びっくり」しました。
綾辻行人も「館」シリーズの第八作と言ってます。ストーリーは面白い。
作品は、大人の方を向いていますね。キーポイントは、「邪悪」でしょうね。
そして思わせぶりなラストシーン。少年少女のみなさんにはわかるかなぁ。
こういう「邪悪」とか「魂(たましい)」とかは、難解じゃないかな。でもこれを読んだ後、十角館から読み始めたりして...恐ろしい。
大人向け作品としては、とっても面白い。

やはり、ミステリーランドの企画難しいんでしょうね。でもそこが面白かったりして...

綾辻行人あとは...「暗黒館」しかない。(囁きシリーズはどんなのかしらん)


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